ホームレスについて

自覚する限りで、少なくとも小学校の頃からホームレスに対して、関心を持っていた。当時はホームレスを日常生活の範囲で見ることはなく、せいぜい都心の駅前に行ったときにたまに見かける程度のものであったと思う。成人以降で直面する色んなリアリティを知らない小学生として、何となくバイタリティや創意工夫、自由さ、気ままさがホームレスにあるように見え、そこに魅力を感じていた。

ある程度、年齢を重ねた今はよくホームレスを見かけるようになった。住まいの最寄駅に夜になるとホームレスがどこからともなく現れ、商店街の脇にそれぞれの寝床を確保しているためだ。日中でも時折、道端で佇んでいるのを見かける。

その人らの佇まいや目を見ると、自分が子供の頃のイメージで抱いていたような要素は感じ取れない。当人達もあまり楽しいことはないんじゃないか。

ただ、どうしてその状態に至ったのかは知りたいと、少しだけ思う。

 

あと、町のダイバーシティとして、感性を刺激する要素となりうるかもしれない。人が往来するの中でポツンと座るあの姿は、その空間をある意味でカラフルにするような雰囲気がある。少しハッとするような感じというか。

 

田舎の工員で、賃貸の居室があるのに外でホームレス生活している人もいた。あれは何だったんだろう。スーパーで何時間も買い物をしていた。そのあと、閉店した後の大きなスーパーの軒下のベンチで、人知れず眠る。

 

二子玉川のホームレスは集落のような様相であった。家と呼べるものがあり、ソーラー発電や畑など有しているものもいた。あれはある種の社会が形成されていると思う。

 

生まれたときは大体みんな一緒だったと思うんだけど。