ネカフェの夜

ブースにせよ、個室にせよ、あの空間で寝泊まりすることのうらぶれというのは、身にしみるものがある。

ブースは大抵、どこからともなくおやじのいびき声が聞こえる。行く場所のない人らが集う気配がひしひしと感じられ、惨めな気持ちになる。

個室は真っ暗で棺桶に入ってるような気持ちになる。このままの道を辿った自分の死に際というのを妙にリアルに感じた。

電話で誰かが一人は嫌だとか言っていたが、その気持ちがよくわかった。